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静岡県浜松市立湖東中学校

「クラシックギター×デジタル教材」で授業の充実と効率化を両立

2015/08/17

中学校器楽
  • ギター


 浜松市立湖東中学校で、デジタル教材を利用したギターの授業を実施しました。
 音楽授業のテーマの1つでもある「器楽」の活動について、どんな楽器で実施するか生徒たちに尋ねると「ギター」を希望する生徒が圧倒的に多かったと話す山下美帆先生。ギターは実際に触る機会も少なく、生徒たちにとっては憧れの楽器です。山下先生はギターのご専門ではないため、不安が大きかったようですが、都田中学校での実施例を聞き、デジタル教材を活用してみようと決心されました。
 


 

1.ギターを鳴らしてみよう

 

湖東中学校授業風景
 初回の授業ではゲスト講師を招き、ギターの構造や構え方、基本的な奏法について知るところから授業開始です。
 生徒たちは身を乗り出してゲスト講師のデモ演奏に聴き入り、エレキギター、アコースティックギター、ウクレレなど、それぞれの音の特徴や雰囲気の違いを感じ取っているようでした。
 ゲスト講師によるレクチャーの後は、いよいよ生徒全員がギターを構えて鳴らしてみます。生徒たちはデジタル教材の映像に合わせてストロークの練習。その間に先生は戸惑っている生徒のフォローをして回ることで、楽しくギター演奏を体感することができたようです。

 


 

2.デジタル教材を活用した練習

 

湖東中学校授業風景
 ギター授業の2時間目からは、ゲスト講師の代わりにデジタル教材が大活躍です。コードの押さえ方や、コードチェンジをする時のコツなど、デジタル教材の中で詳しく説明しています。大型モニターに映し出された手元アップの映像を先生と一緒に確認することで、指を立てて弦を押さえている様子やコードチェンジ時の移動している様子など、重要なポイントを押さえることができたようです。
 更に二人一組でタブレット端末を使い苦手なところを個別練習。お互いにチェックし合いながらデジタル教材を使って練習します。テンポを落としてゆっくり練習したり、解説を繰り返し確認したり、上手にデジタル教材を使いこなしていたようです。

 


 

3.遠隔授業でゲスト講師登場

 

湖東中学校授業風景
 5時間目のギター授業では、ヤマハのスタジオと湖東中学校をインターネット回線で繋ぎ、遠隔授業を実施しました。教室の大型モニターには、ヤマハスタジオ側に控えているゲスト講師が映し出されており、生徒たちは手を振って大喜びです。2時間目以降、デジタル教材を使って練習してきた成果をゲスト講師に聴いてもらうチャンス!真剣にギター演奏をしている生徒たちの姿が印象的でした。
 講師も生徒たちの上達ぶりにビックリ。更に生徒からの質問や、デモ演奏のリクエストに応え、クリアで臨場感のある音でのコミュニケーションを通して、生徒たちのギターに対する意欲も高まったようでした。

 


 

4.ギターとリコーダーでアンサンブル

 
 5時間取り組んできた成果として、最後にリコーダーとギターでアンサンブル演奏をしました。憧れのギターに挑戦し、2ヶ月足らずの短い期間で1曲仕上げることができ、満足している生徒も多かったようです。
 今回の生徒たちの成功体験が、今後の音楽への興味や、更にはこれから体験する様々なことへ良い影響を与えられればと思います。
 

担当の山下先生の声

湖校東中学 山下先生
 興味のある楽器ということもあり、生徒たちは生き生きと課題に取り組み、授業に参加する姿勢も変わったように思います。タブレット端末やデジタル教材の活用により、効率良く授業を進めることができ、また生徒たちも大変楽しく取り組むことができたようです。
 ゲスト講師とのコミュニケーションや、ペア学習でのクラスメイトとのコミュニケーションを通して、人間関係を築く上でも良い経験になりました。教師と生徒たちとの距離も近づいたように感じられ、これから取り組む合唱へも良い影響がありそうです。