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活動・事例紹介 Activities & Showcase

― 「iVOCALOID」を使って手作りおもちゃのPRソングをつくろう! ―春日学園つくば市立春日小学校でのトライアル事例

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春日学園は、小中一貫校として特色ある教育活動を展開している学校です。ICTを活用した授業も積極的に実施されており、このたび、2年生と6年生の協働学習の場でiVOCALOIDを使った「曲づくり」をしてみたいとのご相談をいただきました。
曲のテーマは、2年生が制作した手作りおもちゃのPRソングです。6年生は2年生の要望を聞きながらおもちゃにぴったりな曲に仕上げます。6年生ご担任の佐々木先生は、ご自身でVOCALOIDをお使いいただいたことがあるとのこと。授業での活用についてイメージを持たれたようです。ヤマハはこれまで実施してきた事例をご紹介し、iVOCALOIDを活用した曲づくりのアイディアについてご提案させていただきました。


 

1.歌詞をつくろう

 

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2年生ご担任の大野先生のクラスでは画用紙、ペットボトル、輪ゴム、磁石など、身の周りにあるモノを駆使して、おもちゃ作りをしました。2人一組で作ったおもちゃは、「ぴょこぴょこカエル」「魚つり」「ゴムてっぽう」・・・など。楽しく可愛いおもちゃができました。そして、PRソングづくりの準備として、おもちゃの特徴を表す言葉を一生懸命考えて、付箋にたくさん書き出してくれました。
いよいよ6年生と2年生の交流授業の開始です。6年生と2年生それぞれ2人ずつ、4名のグループでおもちゃのPRソングを作ります。
2年生が付箋に書き出したキーワードは「コロコロ」「ぴょんぴょん」「速い」「跳ねる」「楽しい」「おもしろい」など。2年生はおもちゃへの想いを6年生に伝え、6年生は2年生のリクエストをしっかり汲み取り、キーワードを組み立てて歌詞を仕上げました。

 


 

2.メロディをつくろう

 

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歌詞ができたら、次はリズムを考えます。伸ばす音、休符を入れる箇所によっては、言葉が正しく伝わらないこともあるので、リズムはとても重要です。iVOCALOIDの画面上に音を並べ、自由自在に音の長さに変化をつけていきます。音を並べたら再生。iVOCALOIDが歌詞をつけて歌ってくれるので、歌詞に相応しいリズムになっているか、言葉が正しく伝わるか確認しながらリズムを組み立てます。
そして、リズムが決まったら、それぞれの音に音程の変化をつけていきます。iVOCALOIDの画面上で音を選び、上下にスライドすると簡単に音程が変わります。
6年生は2年生の要望を聞きながら、メロディづくりに熱中していたようです。

 


 

3.ブラッシュアップ

 

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6年生は2年生との交流授業だけでなく、メロディづくりの基礎についても学習してきました。その知識を活かしてiVOCALOID上でメロディのブラッシュアップをしていきます。
おもちゃの動きに合わせて音を長くしたり、短く切ってみたり。可愛らしい雰囲気を出すために音を高くしてみたり。リズムやフレーズを反復してみたり。
6年生にはいろいろなアイディアがあります。2年生のおもちゃへの想いを確認しながら、音楽のどの要素を改良するとおもちゃのイメージに近づけるか、グループ内で相談しながら、試行錯誤を繰り返していました。メロディの変更だけでなく伴奏の種類を変えてみるのも手段の一つ。伴奏によってテンポが違うため、曲の雰囲気がガラッと変わります。
iVOCALOIDが歌ってくれるメロディを確認しながら何度も改良を重ねました。繰り返し再生しているうちに、メロディを覚えてしまった児童も多くいたようです。

※この授業は「つくば市学校ICT教育40周年記念 21世紀の学びを変えるICTを活用した小中一貫教育研究大会」で公開されました。

 


 

4.発表

保護者への公開授業で、全16グループによる「手作りおもちゃ」PRソングの発表会が行われました。おもちゃをデモンストレーションしながら、どんな想いで、どんなことに気をつけて曲づくりをしたか発表し、完成した曲を披露しました。2年生は大きな声で嬉しそうに歌いました。6年生はちょっと恥ずかしそうに照れていましたが、完成した曲に満足していたことと思います。

■ おもちゃのPRソングより

・ ジャンピングへび

・ コロコロどうぶつ

・ おばけとゴムてっぽう

 

担当の佐々木先生・大野先生の声

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とても楽しい授業になりました。当初は「枠組みを少なくして、偶然できたフレーズが修正できればいいかな」くらいに考えていたのですが、小節数やコード進行付きの伴奏など、ある程度枠を決めその中で創作することで、児童たちは自由に創作活動に集中することができました。
これまでは、イメージした曲を楽譜に表すことや、創った曲を実際に演奏する技術がともないませんでした。それによって音楽に対する苦手意識を持ってしまう児童もいたと思います。
また、おそらく何の枠もなく適当に作ってみても、児童たちは作品に対して自信が持てず、これほどの満足感を得られなかったと思います。今までも「音楽づくり」の活動はしてきましたが、どうしても皆同じような曲ができてしまい、発表会をしても面白みがありませんでした。また、作った作品をすぐ聴いて確認することが難しいことが多く、修正しながらイメージに近付けていく楽しさを味わうことが少なかったと思います。iVOCALOIDはすぐに聴いて確認することができます。おかしいと思ったら修正して、またすぐに聴ける。そうやって試行錯誤できるところが、とても良かったです。
児童たちにとって作曲はすごく垣根が高いけれど、iVOCALOIDなら歌ってくれますし、すぐ直せるし、とても取り組みやすいツールなので、楽しく取り組むことができました。
この活動が「楽しかった」だけで終わらないように、歌詞とリズムの関係や、フレーズを繰り返す効果など、授業の中で説明しました。きっと教えなくても子供たちは自然にそれらを使えると思うのですが、気付かせてあげることにより普段聴いている曲の中にも発見できたりして、学習した効果が定着したと思います。
2年生は6年生のお兄さんお姉さん達と一緒に曲づくりができたことがとても嬉しかったらしく、教室で歌ったり、連絡帳に歌詞を書いたりしていました。公開授業に保護者の方々が大勢いらしていたのも、児童たちが家庭でも歌っていて、宣伝効果があったようです。保護者から「良い経験をさせてもらいました」との言葉をいただきました。